今年(2022年)4月にわたしは、はじめて本を出版しました。
『福祉が知らない世界』(デザインエッグ社、2022年)という本です。ぜひ、リンクからご購入ください。
24ページという非常に少ないページ数の本ですが、わたしにとってはとても思い入れのある本となりました。
今までは本に対して読む側であって、情報を受け取る立場しか経験はありませんでした。
しかし、本を書く側になって思うのは、本というものには本当にその著者の思いやそれまでの経験が込められているのだなということです。
本は、いわば著者自身なのだと思います。
そう考えると、本との向き合い方でその人の人間性が見えてきます。
本を書く側になると、わたしの本をどのように読者が受け取るのかということに目が向きます。
それは、わたしが今まで読んだ本の著者も同じだと思います。
単に本の中身だけでなく、その本を受け取った経緯や本の扱い方によってその人の性格が表れてきます。
本を大切にできる人は、物を大切にできる人だし、人を大切にできる人だと思います。
考えてみればいろいろなことに繋がっている気がします。
本という商品を通してわたしは他者を知ることができるし、知ろうとすることができます。さらには、自分自身と向き合うことができます。
本に限りませんが、様々な物を大切にできる人は他者を大切にできる人だし、自分自身を大切にできる人だと思います。
物や他者を傷つけてしまう人というのは、その人自身を大切にできていないのだなと思います。
本を書くということは、自分の思いを他者に伝えることです。
それはとても勇気がいることです。
本にすることで、自分の思いにお金を払ってもらうことになるので、生半可な思いでは出せません。
本の内容に関して様々なご意見があると思います。
わたしは、自分の思いを本として販売することで、自分を大切にすることの意味をあらためて考えさせられました。
商売というのは、よりよい人間関係を模索することなのだなと思いました。
本というのは、著者の持っている知識の切り売りではなく、その著者自身を大切にするためのお守りのようなものだと思います。