例えば、ある福祉施設の課題として、
虐待防止
を解決したいというご依頼があると想定する。
まず、虐待防止が課題である場合に
①その施設ですでに虐待事案が発生し、対応中の場合
②虐待事案は発生していないが、リスクに備えて対策する場合
この2パターンが考えられる。
①については、再発防止が議論される。
しかし、この時に注意すべきは、虐待をした職員だけに焦点を当てないことである。
虐待がおきた背景には、虐待をした職員以外にも様々な要因がある。
虐待として認知されていないだけで、そのような事態が日常的に行われていたのであれば、そもそも虐待がいつ起きてもおかしくない雰囲気が下地として積み上げられていることもある。
まず、ご利用者様との関わり方について、全職員がどのような認識でいるのかについて実態を掴まないといけない。
聞き取り調査だけでは明らかにならない部分が必ず出てくるはずだ。
②虐待事案は発生していないが、リスクに備えて対策する場合についても、まずは、ご利用者様との関わり方について、全職員がどのような認識でいるのかについて実態を掴まないといけない。
介護職員だけでなく、事務職員など現場に直接かかわらない職員についても、ご利用者様への関わりに対する認識を掴んでおかなければならない。
事務職員の雰囲気は、現場にも色濃く反映される。