リサーチの目的

 サービス業で、同業他社に出向き、実際にサービスを受けてみて、自分の仕事に活かすという自己研鑽の方法がある。

 リサーチと呼ばれるものだ。

 これは、

「このサービスはすごい!」

という発見もあれば、

「このサービスはよくない」

という気づきもたくさんあり、ともすれば同業者に対する

“あらさがし”

にもなりかねない。

 リサーチはあらさがしが目的ではない。

 あくまでも

“自己研鑽”

が目的となる。

 そこで、リサーチを行う上でのひとつの指標を提示しておきたい。

 それは、リサーチを行って感じたことは、全て自分自身に向けられているということを認識することである。

 リサーチをしている本人が感じたネガティブな要素は、そっくりそのままブーメランのごとく自分に返ってくる。

 その感覚を常に意識することで、リサーチが意味のあるものになる。

 せっかくリサーチ目的で同業他社のサービスを受けているのに、単なるあらさがしとなってしまっては、意味がない。

 さらには、あらさがしをしてしまうことで、自分自身の仕事姿勢も他者批判的になってしまう。

 そういうマインドが出来上がってしまうのだ。

 どこかで他人に責任を押し付ける感覚が染みついてしまう。

 そうならないために、リサーチをする時は、あくまでブーメランとして自分に返ってくるものとして捉えなければならない。

 リサーチをするのであって、チェックをしてはならない。

 なぜならそれは、自分自身に向けられたものであるからだ。

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